YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

校長ってどんな仕事してるの? 「校長の一日」を振り返る(第2部)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

さて、昨日のブログ、「校長ってどんな仕事してるの?『校長の一日』を振り返る(第1部)」では、私の一日を振り返りながら、私がしていることとして「朝掃除」「その日にやることを6つ書き出す」「朝の管理職打合せ」「職員朝会」「授業巡回」などについてお話ししました。

今日は、その続きをお話しします。

この他の仕事としてまず挙げられるのが、「文書決済」です。

社会ではコロナを契機として「脱ハンコ社会の構築」などと言われており、「電子決済の拡大」が推奨されています。余談ですが、この旗振り役が、今、自民党総裁選に立候補している河野太郎氏でした。

もちろん、熊本市でもこれは進められていて、市役所との間の決済は電子決済で行われていますし、中学校では校内の決済を電子化し「脱ハンコ」も進んでいるようです。

ただ、本校では「校内決済」については、すべて「校長決済印」が必要です。

ですので、毎日、かなりの枚数の書類に印鑑を押しています。ただ、このことにもメリットはあります。

高校では、この時期になると3年生の生徒が就職や進学に臨むにあたり授業を休むための「公欠願い」やそれにともなって受験したことを報告する「受験報告書」というのを作成します。

千原台高校では、これを生徒が自分で各先生を回って印鑑をもらうことになっています。おそらく、就職試験を受ける生徒が多かったために、生徒に「社会人としての自覚」を持たせる準備としての習慣だと思われます。

これは、とても良いことだと感じています。毎日数人の生徒が、押印を求めて校長室を訪ねてきます。そこで、本人の受験先を確認したりしながら、生徒と直接会話することができます。この時間は、私にとっては貴重な時間であり、楽しみでもあります。

その他に校長室ですることとしては、「YouTube動画の撮影」があります。先日は、「高校説明会」の動画を教務主任と一緒に撮影し、私のYouTubeチャンネルにアップしました。日頃は、「生徒へのインタビュー」をここで撮影してYouTubeチャンネルで公開しています。

このような諸々のことを行っていく隙間時間にしていることが、もう一つあります。

それは、「読書」です。そして、私が今、校長室で行っている読書法は「ウォーキング読書」です。

ありがたいことに、千原台高校の校長室は立派なお部屋でかなりの広さがあります。そこをぐるぐると歩き回りながら、本を読みます。

「公務員が勤務中に読書とは不届き千万」というご意見もあるかもしれせんが、校長が校長室で読書をすることについては、以前に東京の公立中学校で校長を勤め、現在は教育活動家として活躍している藤原和博氏も著書の中で、

「私は、なるべく校長室で読書をするようにしていた。そして、その様子を生徒が目にすることで、読書の有用性を生徒に伝えるという効果があった。」

と語っています。私のこの意見に同感です。

この他には、「来客への対応」があります。

今は、コロナの第5波の影響で少なめですが、日頃は週に10件以上の来客があることも珍しくありません。

その内訳は、生徒たちの進路先となる「大学・専門学校関係者」「教育委員会関係者」「教育関連企業関係者」「市議会議員さん」「地域の諸団体の方々」など多岐に及びます。

では、この辺で校長の仕事についてまとめたいと思います。私は、校長の仕事とは次の3つだと考えています。

(1)教職員・生徒・保護者に対して、学校が目指す「ビジョン(生徒像)」を明らかにし、ひとつ一つの教育活動に「意味」を持たせる。 

千原台高校の「ビジョン(生徒像)」はご存じの通り「一生懸命はカッコイイ!」です。この言葉の裏には「生徒が何かに向けて『主体的に』『意欲を持って』取り組むことが成長のための何より大きい原動力である」という私の教育哲学があります。

そして、常に生徒には「一生懸命はカッコイイ!」は、部活動や行事などに取り組むときだけではなく、日頃の生活でも実践できる。その一つが「ルーティーン」の実践であると伝えています。

私が「朝掃除」や「YouTubeでの発信」「読書」などを行うのは、それを私自身の行動で示したいという意図があります。

(2)学校のすばらしさを社会に対して広報する。

校長とは、学校にとって最強の「営業マン」「広報マン」であるべきだと思います。

校長というのは、まさに「学校の顔」。

「高校説明会」に自ら出向く。「YouTubeチャンネル」で発信する。

このようなことをしているのは、これが校長の大切な仕事だと考えるからです。

(3)様々な事案に対する「最終決断」をする。

ここに挙げた3つは、どれも大切ですが、この(3)は、その中でも特に重い責任が伴います。

「進路」や「生徒指導」、その他今回の「分散登校・オンライン授業」等の学校運営などに対する私の「最終決断」は、生徒のその後の人生を左右することにもなりかねません。

そして、そのことに対する先生方の意見がいつも一致するわけではありません。物事に対する捉え方は人それぞれですし、まして「正解のない時代」と言われる現代社会では、様々な意見があるのは当然のことです。

その中で「最終決断」をくだすのは、かなりのプレッシャーです。

しかし、それが出来るのは校長しかいません。

私も毎回毎回、悩みつつ、熟慮を重ね、最終的には自らの教育哲学に従って決定するようにしています。

そして、これからもそれを続けていきます。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。週の中日の水曜日。素敵な一日をお過ごしください。