どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。
今、熊本市教育委員会の声掛けにより、熊本市立の全小中高校で「校則の見直し」が進められていることは、以前のブログでもお話ししました。
以前のブログで「生徒会役員による意見交換会」のことをお伝えしていましたが、昨日は、「教職員による意見交換会」を行いました。
今日は、その様子をお話しします。
「教職員による意見交換会」を開くきっかけは、生徒部長(校則見直しの責任者)から、
「教職員に『校則の見直しについてのアンケート』をとってみたが、その数字からだけでは、先生方がどんな意識で質問に答えて、このような数字になっているのかがわからない。
なので、一度、先生方同士で直接意見を交わす時間を確保してほしい。」
という要望があったことでした。
今回の見直しでは、
「校則について、教職員、生徒、保護者の意見を取り入れ、最終的には校長の責任において定めること」
となっています。
ですから、教職員の中からこのような意見が出てくることは大歓迎です。
昨日の会では、プロジェクトリーダーになっている生徒部の職員の司会が務め、まず、生徒部長から「この会を設定した意図」についての説明がありました。
ほとんどの「会」で恒例の「校長挨拶」は、この「会」では割愛してもらいました。
それは、前述の通り「最終的には校長の責任において定める」となっているために、このことについての論議には、なるべく私の現在の考えを反映させたくなかったらです。
私と二人の教頭は、会場の後方で「オブザーバー」という形で会の進行を見つめました。(教育委員会の担当課からもお二人が来られて、一緒に会の様子をみていただきました。)
生徒部長の話のあとは、以前の「生徒会役員による意見交換会」でもお世話になった高橋亮平さん(千原台高校・校則見直しアドバイザー)にファシリテーターになっていただき、会を進めていただきました。
高橋さんは、一般社団法人・生徒会活動支援協会の理事長を務めておられます。
また、「18歳選挙制度を成立させた立役者」としても、全国的に有名な方です。
まず、「本日のタイムテーブル」を次のように示されました。
1 はじめに(20分)
・ 千原台高校の校則
・ 論理的思考について
・ ワールドカフェとは
2 校則見直しについてのワークショップ(25分)
(KJ法+ワールドカフェ)
・ 個人ワーク5分
・ ワールドカフェ2順
3 校則見直しの論点(5分)
4 校則見直しについてのワークショップ2(20分)
・ ワールドカフェ2順
この中身をすべてお話しする時間はないのですが、私が高橋さんのファシリテートによる意見交換で感心した点が二つあります。
一つ目は、
「今の校則のどの部分を変更するかではなく、何のためにどんな校則が必要なのか?」
ということをゼロベースで考えるように促されたことです。
二つ目は、その時の視点として「学校のステークホルダーは誰か?」ということを考え、次のような視点を与えられたことです。
それは、「中学生、中学の教職員、中学の保護者」という人たちに良い影響を与えるための「入口戦略」としての校則なのか?
それとも、「大学、専門学校、企業人事」といった人たちに良い影響を与える「出口戦略」としての校則なのか?
という視点です。
現在、一般社団法人・生徒会活動支援協会の理事長職とともにメルカリの社員としても活動されている高橋さんならではの視点だと感心しました。
このようなファシリテートにより、先生たちによる「ゼロベース」での意見交換が進んでいきました。
前回の「生徒会役員による意見交換会」。今回の「教職員による意見交換会」などを経て、様々な意見を出し合いながら、「校則の見直し」を今後も進めていきます。
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。