YouTuber校長日記

YouTuber校長として、サッカー解説者として日々の生活の中で感じたことや本を読んで学んだことなどを書きます!

ロアッソ熊本 2021シーズン振返り(戦術編・後編)

どうも。南弘一です。千原台高校の校長をしています。とともに、地元熊本でサッカー解説の仕事もしています。

今日は、再びロアッソ熊本の話題についてお話しします。

内山圭選手の藤枝MYFC入り、岩下航選手の柏レイソル入り、樋口、田尻両選手のJFL高知ユナイテッドSCへの育成型期限付きレンタル移籍などが報じられていますが、このあたりについては、移籍情報が出そろってからお話しすることにして、今日のブログでは「ロアッソ熊本 2021シーズン振返り(戦術編・後編)」と題し、2021シーズンのロアッソ熊本の「7連勝後から最終節まで」の戦いぶりを振り返ります。

東京オリンピック開催による中断期間を経て再開したJ3リーグで、ロアッソ熊本は、鳥取SCに2-1で勝利し、その後、今治、長野、福島、藤枝、八戸、沼津を相手に勝利を重ねて、「クラブ史上初の7連勝」を飾ります。

しかし、続く讃岐戦を1-1の引き分けに終わると、鹿児島には0-1で惜敗。

岩手、富山との「上位直接対決」でも、0-0、2-2と、ともに引き分けで「勝ち切れない試合」が続きます。

このような状況になった理由は、2つあると思います。

一つ目は、相手チームに研究されて「ロアッソ得意のサイドからの崩し」を封じられるようになったことです。

7連勝を飾った試合では、「4トップの両サイド」には、すべて「右にターレス、左に杉山」を配した布陣で先発を組んでいました。

ターレスの利き足は「右」、杉山の利き足は「左」です。

この2人を両サイドに配置し、2人がサイドから中央へ「カットイン」することによって出来るサイドのスペースを他の選手がうまく使って崩すというのが、ロアッソの攻撃のパターンとして定着していました。

これを相手チームの研究により封じられ始めました。

あと一つの理由は、「攻撃における『流動性』の欠如」です。

これは、「勝つためには、失点をしたくない。」

だから「バランスを崩したくない。」

という「昇格争い」「優勝争い」が、目の前に迫ってきた時に起こりがちな、選手たちの微妙な心理状態に由来していたと思います。

そんな状況を打破する「転機」となったのが、第27節の富山戦でした。

このゲームに、大木監督は、前線を杉山、高橋、竹本の「3トップ」とし、岡本を「トップ下」に配するという布陣で臨みました。

このことにより、「前線のスペース」が使いやすくなり、「攻撃の流動性」が戻ってきました。

そして、「3試合連続ノーゴール」だった攻撃が活性化し、久しぶりの2ゴールを奪います。

結果的には、2点取り返されて、この試合は2-2の引き分けに終わりますが、続くYS横浜戦に1-0で勝利して久々の勝利につながりました。

そして、いよいよ「引き分け以上でJ2昇格」という「大手」で迎えた首位決戦・宮崎戦。

この試合は、アウエーゲームだったにも関わらず、700名を超えるサポーターが、宮崎へ「参戦」!熱い試合を繰り広げました。

試合は、ロアッソの「前線からの厳しいプレス」が、うまくハマり、ロアッソ熊本ペースで進みます。

みている私たちも「このままで、良い。」「引き分け以上は出来る試合運びだ!」と思っていた矢先の後半39分、相手フリーキックの流れからゴールを奪われてしまい、まさかの敗戦。

つかみかけていた「J2への切符」がするりと手元を離れてしまいました。

そんな中で迎えた最終節・ホーム岐阜戦。

チームの勝利を後押ししようと、11,314人のサポーターが、ホーム・えがお健康スタジアムを埋め尽くし、最高の雰囲気の中で、大卒ルーキー坂本選手の「スーパーミドルシュート」で先制。

そして、大卒2年目で今シーズンの「チームトップスコアラー」となった高橋選手のヘディングシュートが決まり、これが「ダメ押しゴール」となって、見事に2-0と勝利し「J2昇格」と「J3優勝」という栄冠を勝ち取ることになりました。

3回に渡って「振返り」をお話しさせていただいたように、本当に多くの「苦難」がありましたが、それを乗り越えて栄冠をつかみ取り、私たちに「幸せ」を届けてくれたロッソ熊本の選手、スタッフの皆さんに心からの感謝と拍手を送りたいと思います。

ありがとう!ロアッソ熊本

そして、来シーズンの「J2の舞台」でも、さらに「成長し続けるロアッソ熊本」の姿を見せてもらえるこことが楽しみです!

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今日一日が、皆さんにとって素敵な一日になりますように。